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彼は何という方ですか?(61-70)


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  1. 彼は何という方ですか?(61-65)
    61.A:他怎么称呼?
    B:他姓王。
    62.A:他干什么来了?
    B:来游历来了。
    63.A:贵国是哪国?
    B:敝国日本。
    64.A:您到这里几年了?
    B:我是前年来的。
    65.A:您会说中国话吗?
    B:会说几句。
    61.A:Tā zěnme chēnghu?
    B:Tā xìng Wàng.
    62.A:Tā gàn shénme láile?
    B:Lái yóulì láile.
    63.A:Guìguó shì něi guó?
    B:Bìguó Rìběn.
    64.A:Nín dào zhèli nián le?
    B:Wǒ shì qiánnián lái de.
    65.A:Nín huì shuō Zhōngguóhuà ma?
    B:Huì shuō jǐ jù.
    61.A:彼は何とおっしゃいますか?
    B:王さんです。
    62.A:彼は何をしにいらっしゃいました?
    B:観光でいらっしゃいました。
    63.A:お国はどちらですか?
    B:日本です。
    64.A:こちらにいらして何年におなりですか?
    B:昨年まいりました。
    65.A:中国語はおできですか?
    B:少々できます。

    ●原著との異同
    箇所当サイト原著
    63のA那一
    64と65のA
    65のA吗/嗎

    ●新出単語
    簡体字繁体字拼音注音符号意味
    称呼稱呼chēnghuㄔㄥ ㄏㄨ呼ぶ、呼び名
    gànㄍㄢˋする
    游历遊歷yóulìㄧㄡˊ ㄌㄧˋ遊歴する、観光する
    shuōㄕㄨㄛ言う、話す
    ㄐㄩˋ
    中国话中國話zhōngguóhuàㄓㄨㄥ ㄍㄨㄛˊ ㄏㄨㄚˋ中国語

     62。「干/幹」は「做」にくらべてややくだけた感じで、“する”よりは“やる”に近いところがあります。
     「游历/遊歷」はいまなら“観光”というところでしょうが、単に一つの土地に行くのではなくあちこちと観光して回るようなところがあります。“観光”のことは「观光(guānguāng)/觀光(ㄍㄨㄢ ㄍㄨㄤ)」でもよいのですが「游览(yóulǎn)/遊覽(ㄧㄡˊ ㄌㄢˇ )」のほうが普通かもしれません。これらはみな一応動詞としても使えることにはなっていますがやや使いにくいところがあり、「来/來」または「去」を“する”という動詞として用います。Bは「来/來」が重複しているようですが、前半の「来/來」が“観光する”の“する”にあたります。
     64。「是~的」は“~のである”という意味をあらわす構文です。
     65。“少し”というのはもちろん「一点儿/一點兒」でもかまわないのですが、語学が少しできるとか、私に少し話をさせろとかいうときには「几句/幾句」というと非常にこなれた感じです。でもこういう言い方がパッと出てくるとなるとその人の中国語力は相当なものかもしれません。
     なお、戦前の日本ではたとえ原文に「中国话/中國話」と書いてあっても“支那語”と訳す習慣でした。支那語という呼称について当サイトは寛容ですし、“レトロな中国語”という積極的な意義を見出しておりますが、それはあくまで日本人の使う呼称であり、中国人の文や会話に出てくる語ではありません。中国語を表す言葉はいろいろありますが、中で「中国话/中國話」は一番くだけた言い方。高級な言い方としては「中文(Zhōngwén/ㄓㄨㄥ ㄨㄣˊ)」ないし「汉语(Hànyǔ)/漢語(ㄏㄢˋ ㄩˇ)」や「华语(Huáyǔ)/華語(ㄏㄨㄚˊ ㄩˇ)」です。NHKの海外向け中国語放送では今でも「华语/華語」と言っているのですが、それは東南アジアの華僑社会など中国以外の地域をも意識しているからかもしれません。



  2. 誰々さんをご存知ですか?(66-70)
    66.A:您认得某兄吗?
    B:见过一面。
    67.A:您乏了吗?
    B:我还不觉乎乏。
    68.A:您早来了吗?
    B:我也是刚来。
    69.A:这一向忙不忙?
    B:不算很忙。
    70.A:您到我家吧!
    B:改天请安。
    66.A:Nín rènde mǒu xiōng ma?
    B:Jiànguo yīmiàn.
    67.A:Nín le ma?
    B:Wǒ hái bù juéhū fá.
    68.A:Nín zǎo láile ma?
    B:Wǒ yě shì gāng lái.
    69.A:Zhè yíxiàng máng bumang?
    B: suàn hěn máng.
    70.A:Nín dào wǒ jiā ba!
    B:Gǎitiān qǐng'ān.
    66.A:誰々さんをご存知ですか?
    B:一度会ったことがあります。
    67.A:お疲れですか?
    B:それほど疲れたわけではありません。
    68.A:お早くいらっしゃいましたか?
    B:私も参りましたばかりです。
    69.A:最近お忙しいですか?
    B:たいして忙しいほどではありません。
    70.A:私の家にお立ち寄りください!
    B:いずれまたご挨拶いたします。

    ●原著との異同
    箇所当サイト原著
    66・67・68・70の A“儞の下に心のついた字”
    66・67・68の A吗/嗎
    70のA

    ●新出単語
    簡体字繁体字拼音注音符号意味
    认得認得rèndeㄖㄣˋ ˙ㄉㄜ見知っている
    mǒuㄇㄡˇある人、誰々
    xiōngㄒㄩㄥ~さん
    jiànㄐㄧㄢˋ会う
    miànㄇㄧㄢˋ~回
    ㄈㄚˊ疲れる
    觉乎覺乎juéhūㄐㄩㄝˊ ㄏㄨ感じる
    zǎoㄗㄠˇ早い
    一向一向yíxiàngㄧˊ ㄒㄧㄤˋ~のころ
    mángㄇㄤˊ忙しい
    suànㄙㄨㄢˋみなす、~といえる
    hěnㄏㄣˇとても、非常に、(否定文で)それほど、あまり
    jiāㄐㄧㄚ
    改天改天gǎitiānㄍㄞˇ ㄊㄧㄢ後日、またの日
    请安請安qǐng'ānㄑㄧㄥˇ ㄢ挨拶する、お辞儀する

     66。「某」は日本語でいえば“誰々”にあたる言葉で、単独では使用できない文語的な言葉です。実際にはここに「王」だの「李」だのといった特定の人名が入りますので、このような文を口にする機会は絶無です。具体的な人名を入れた文にすればよかったのに、実用的な例文を載せる『急就篇』らしからぬところです。
     「兄」は男子の敬称として、人名のあとにつけます。
     「认得/認得」は「认识/認識」同様、見分けることができるという意味で“知っている”という語です。
     「面」は「见/見」のときにしか使われない“~回”という量詞です。
     67。「乏」は今では「累(lèi/ㄌㄟˋ)」、「觉乎/覺乎」は「觉得(juéde)/覺得(ㄐㄩㄝˊ ˙ㄉㄜ)」が普通です。